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雲海を背景に煌めく、日本最大級のお城!越前大野城の美しさに酔いしれよう。

日本三大”天空の城”のひとつ 越前大野城

福井県東部にある大野市は県内の市町のなかでは最大の広さを誇り、その面積は県全体5分の1を占めるほどだ。市街地には城下町の面影が残り、越前の小京都とも呼ばれている。そんな街のシンボルが越前大野城だ。”日本のマチュピチュ”とも呼ばれている兵庫県朝来市の竹田城、岡山県高梁市にある備中松山城とともに日本三大天空の城と呼ばれている。

越前大野城で天空の城が見られるのは10月から翌年4月末までということで、いよいよシーズンイン! というわけで、今年1月に大野市を訪問したときのレポートをあらためてご紹介!

ちなみに福井県大野市は”名水の街”としても知られている。その活動の様子はこちらの記事をチェック(「【福井県大野市】”名水のまち”ならではの国際支援 水を軸に誇りを取り戻す地域創生プロジェクト」)。

本記事では、”天空の城”越前大野城へのアクセスや福井名物を合わせてレポートします!

福井県大野市へGo! アクセスは?

福井県大野市にある越前大野駅が最終目的地ということで、8時36分東京発の北陸新幹線「かがやき」に乗車。まずは金沢に向かう。

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2015年に開業した北陸新幹線。初めての乗車となった。「かがやき」は戦隊ものののような面構えだ。

東京から150分、11時06分に金沢駅に到着。ここで北陸本線の特急に乗り換える。

かの有名なサンダーバードだ。11時24分の大阪行きに乗車。福井駅に向かう。

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特急サンダーバード。雷鳥の名にちなんだ白い車体だ。

次ページ:福井駅での乗り換えで食べたい名物グルメとは!?

福井駅で九頭竜線に乗り換え 名物ソースカツ丼に舌鼓!

12時07分、乗車時間40分ほどで福井駅に到着。次は、在来線の九頭竜線に乗り換えだが、次の列車まで時間があったので、福井駅で昼食をとることに。駅ビルのそば屋さんでおろしそばとソースカツ丼のセットをいただいだ。このおろしそばは、福井名物で、あらかじ大根おろしが入っためんつゆをぶっかけて食べるのだ。

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大根おろしの酸味があっさりした味わい

セットのソースカツ丼も福井名物。ソースにくぐらせた薄めのカツが丼に乗っているB級グルメだ。卵でとじたカツ丼とはずいぶんと趣が異なっている。こちらのほうがあっさりしていて個人的には好み。

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福井名物に舌鼓を打ったあとは福井駅から最終目的地である越前大野駅へと向かう。

福井駅からは約1時間 目的に越前大野駅に到着!

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12時50分、ワンマン1両編成の九頭竜線に乗りこみ出発。いったいどんな街か、期待に胸が躍る。1時間ほどかけてガタゴト電車に揺られるのんびりした旅だ。

13時44分、ついに越前大野駅に到着した。

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東京を出て早5時間。福井県東部にある大野市にやってきた。越前大野駅は木をふんだんに使った立派な駅舎だった。

僕は東京から金沢経由で向かったが、東海道新幹線で京都に出てから福井に向かうルートもある。

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九頭竜線越前大野駅の様子。線路は単線だ。

次ページ:大野市の名物グルメの”SK”とは!?

夕食は大野市名物のSK  昼に続きカツ丼だが味は…

大野市に着いてからはいくつか取材を敢行(移住者取材記事は近日公開予定)。”天空の城”越前大野城は早朝が見頃だということで、翌朝早々に向かうことにした。夕食はこの日2度目のおろしそばとカツ丼セット。ただ、昼と違うのはソースカツ丼ではなく、しょうゆカツ丼という点だ。

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大野市は四方を山に囲まれた盆地で、雪深い土地柄のため、湧水の街として有名だ。このきれいな水を利用して醸造業がさかん。市内には4つも酒蔵があるほどだ。そこで、地元の醸造所でつくられたしょうゆが特産のため、ソースカツ丼ではなくしょうゆをつかったカツ丼を売り出しているのだ。

そして、地元の方は、しょうゆカツ丼のことをDAIGOよろしく”SK”と呼ぶ。なんのためらいもなく、「大野のカツ丼は”SK”なんですよ」と言う(ソースカツ丼もSKじゃないかと思ったがそれは胸にしまっておいたのは言うまでもない)。

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塩気がまろやかな大野のしょうゆ。これをたっぷりカツにかけていただく。

昼に続き2度目のそば&カツ丼だったが、もちろんPRRだ。(編注:PRR=ペロリ)

次ページ:いよいよ越前大野城へ!

越前大野城ってどんなお城?

四方を山々に囲まれた大野盆地に建つ越前大野城。大野市の中心部にある亀山(標高:249m)にそびえる平山城だ。

城のふもとには城下町が広がり、この町が雲海に包まれると、亀山に建つ越前大野城だけが浮かんで見えるのだ、そのさまが天空の城たる所以だ。

いくつかの気象条件が重ならないと城下町に雲海が立ち込めないので、いつでも見られるとは限らない。

下記の気象条件などが”天空の城”出現の鍵となる。

・前日の湿度が高いこと(前日に雨が降った日など)
・前日の日中と翌日朝方の気温差が大きいこと(放射冷却現象が起こるような日)
・風が弱いこと

見られる期間は10月〜4月末ごろで、11月がもっとも出現する時期と言われている。とはいえ、見られる頻度は低く、シーズンで10〜15回程度だ。

翌朝6時 いよいよ天空の城へトレッキング開始

”天空の城”越前大野城を見るには、城の西、1キロほどに位置する、標高324mの犬山城址が最適。展望スポットまでは3つのルートが整備されている。今回は、初心者でも登りやすいビギナー向けの「天空への小径(鍬掛コース)」から山頂を目指すことになった。20〜30分ほどの道のりだ。僕は取材に行ったのは1月末だったので、ずいぶんと雪が残っていた。

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「天空への小径」のスタート地点となる洪泉寺の山門。

洪泉寺からは展望スポットまで540mだ。いざ出発!

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オレンジのジャケットが筆者。黄色いジャケットの方は案内してくれた大野市の方だ。

このとき朝6時30分。まだまだ暗くひんやりとしている。

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山門の脇から森の方に分け入ると登山道があるので、それに沿って登っていく。

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杖が置かれている。山登りの支えとして使うのがオススメだ。

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冬場は雪が多いのでトレキッグシューズやスノーブーツ、長靴など、足元はしっかりと装備していくこと。

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標高は低いが傾斜はなかなかきつい。

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ルートの途中には、ときおりロープやくさりで補助がある。注意しながら登って行った。

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残り300m。少しずつ見晴らしも良くなってきて気持ちがよい。

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尾根のようなところをずんずん登っていく。

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残りは200mだ。案内板が設置されていて、誘導に沿って慎重に歩を進める。

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朝日が昇ってきて、森も徐々に明るくなってくる。夜と朝の境目の時間だ。

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あと100m。もう少しだ。城跡だけあって、堀切や土塁などがあり、山城の名残が見えてくるのも面白い。

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登り始めて20分、ついに展望スポットに到着した。時間は7時だが、すでの多くの撮影者や観光客が雲海が立ち込める様子を待ち構えていた。いちばん早い人は5時30分くらいにはスタンバッていたとか。

これが”天空の城”越前大野城だ!

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雲海に浮かぶ越前大野城。まるで戦国時代にタイムスリップしたかのような景色だ。

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この日の雲海の具合は半分程度。良い状態の時は、城下町がすっぽりと朝霧で覆われ、お城だけが雲海から飛び出しているという。今日は雲海の量が足りず、天空感がややうすいが、それでも絶景だ。

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大野市の地形がよくわかる。山に囲まれた盆地にひょっとそびえ立つ山城。まさに天然の要害だ。

カメラ愛好家が続々 プチ登山で楽しむ撮影タイム

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犬山に作られた展望スポット、そこにいたる登山道は市が整備したもの。こうして市の内外から多くの方が来ているという。

ちなみに。大野市地域おこし協力隊のフェイスブックでは日々、雲海の様子をアップしているので、見に行こうと考えている方はチェックすることをすすめる。
>>大野市地域おこし協力隊フェイスブック

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撮影を1時間ほどして下山

早起きしてのトレッキングは寝不足で疲れたが、気持ちよい疲労感だった。下山後に食べた朝ごはんのうまいことといったら!

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text:george

【PROFILE/george】

茨城県東海村出身の32歳。インテリア雑誌、週刊誌、書籍、ムックの編集を経て、現在Webディレクター。4年前の朝霧ジャムに行って以来、アウトドアにハマる。テントはMSRのエリクサー3、タープはZEROGRAM。車を持っていないので、キャンプに行くときは知人の車に相乗りが常。なので、基本の装備は「軽くコンパクトに、友人の負担にならないこと」が信条


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