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離島移住のリアル体験!福岡から福江島への挑戦記 vol.1

長崎県五島市の福江島が舞台

長崎県五島市は県西部、五島列島の南西部に位置する市だ。九州本土の長崎市から100キロメートルの位置にあり、五島市は11の有人島と52の無人島で構成されている。有名な島としては福江島、久賀島、奈留島がある。今回の移住ライフの主人公、隈本耕一郎さんは、五島列島最大の島である福江島に福岡市から2015年に奥さんと二人で移住してきた。いったいどんなストーリーがあるのか、さっそくひもといていこう。

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福岡県出身の隈本さん。2015年に長崎県五島市に移住した

福江島ってどんなところ?

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本題に入る前に、隈本さんが暮らす五島列島福江島について少し解説。

福江島は五島列島を構成する島の1つで、五島列島最大の面積326平方キロメートルを誇る。東京23区で例えると、大田区、世田谷区、足立区、江戸川区、練馬区、江東区と、面積が広い上位6区と、最小の台東区を合わせたくらいのサイズだ。島といってもかなり広いのがわかるだろう。人口は37,000人ほど。

アクセスは、長崎市の長崎港から高速船で約85分、フェリーで約3時間30分、空路では福江空港へ長崎空港や福岡空港などから来ることができる。

夏になると、カトリック教会群を巡ったり、透明度が高い海水浴場に遊びに来たり、多くの観光客が訪れる島だ。

福岡から五島へ移住 縁は妻の実家があったこと

隈本さんは五島に移住してくる前は福岡市に暮らしていた。福江島への移住は2015年5月のこと。

「奥さんの実家がもともと福江にあって、縁はあったんです。僕たち夫婦はずっと福岡に住んでました。結婚して12年になるんですけど、結婚すると盆、正月はこっちに来るじゃないですか。そのときに仲よくなった地元の人がたまたまカヌーをしてて、僕もカヌーしたいなって。それで、福江に帰ってくるたびに彼に声かけて、一緒にカヌーしたり山登りしたりっていう遊びをしていました」

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福江島の鬼岳

結婚して縁ができた福江島。ときおりの訪問の際に、福江島の自然になじんでいった。福江島はリアス式の複雑な海岸線を持ち、島の各所に砂浜や入り江が多い。島中央は盆地になっていて200〜400メートル台の山地に囲まれている。海も山のコンテンツも楽しめる島だ。隈本さんはいまでこそアウトドアのガイドをしているが、福岡ではアウトドアの遊びは特にしていなかったという。

「福岡時代は飲食事業のサラリーマンでした。職場は糸島の海の目の前。夏は海の家、冬はかき小屋をやっていました。多い日には1日に1600人も来るくらいハードな仕事。冗談で『これだけ海の目の前にいて、一度も海に浸かってないよね』なんて話してました」

移住のきっかけとなったのは仕事中の交通事故

「送迎バスを運転していたら対向車が突っ込んできて、事故になり、ヒザをけがしてしまいました。治療含めて4か月くらい休んでいたかな。そのときに、もう42歳だし、仕事は好きだったんですけど、働いて帰宅してちょっと寝て、またすぐに仕事に行くみたいな生活が今後も続くのかと想像したら、なんかワクワクしないなと」

結婚してから、いつかは福江島で暮らそうと夫婦で話をしていた隈本さん。事故のタイミングでいよいよ実行しようと決心した。

「移住したいと相談したら奥さんは驚くほどあっさりOKしてくれました。妻は自営業でエステをしているんです。今もそうですけど1ヶ月のうち1週間から10日くらいは福岡で仕事しています。そういうのもあって、僕の職場のある福岡に住まなくてもという感じだったんです。『(移住するのは)50歳くらいかと思ってたから早いね』というくらいで(笑)」

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五島市の支援制度「短期滞在住宅」を使って住まい探し

福岡の仕事を辞め、家を引き払い、2015年5月に五島に移住。このとき五島市の移住支援策に短期滞在住宅を利用して、住む家を確保した。短期滞在住宅とは、五島市への定住促進を目的とした、市内での生活を短期的に体験するための住宅だ。また、隈本さんのように移住希望者の仮の住宅として、家探しをしている間、利用することもできる。利用料は無料だ。

「福江島に移住すると言っても、住む場所の検討がついていたわけではなくて、いろいろな物件が候補に挙がっていました。とりあえず、その中の1つに入居しました。でも、お試し期間は3か月でしたが、僕らは1か月少しで引きあげました。その間に住宅探しやハローワークで職探しをしました。それで6月には借家に入りました。の実家の近くにきれいな物件があって、いまは賃貸で暮らしています」

雰囲気やインフラ、文化など街がどんな感じなのか把握するには一時的な訪問ではなかなかわからない。ある程度の期間、滞在して暮らすことで見えてくるものが多いだろう。

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五島市には古い石垣を残す地区もある

ほかにも五島市の移住支援としては、空き家バンク制度もあり、格安で借りられる古民家なども島内にはある。

引越し費用を負担してくれたり、お試しツアーをしていたり、住宅改修費を補助してくれたり、多くの自治体はなにかした移住者のサポートをしている。そういった支援制度を利用することで、金銭的負担はグッと減る。自治体とのパイプができることは移住者にとっては、なにかと心強いことだと思う。


vol.2へ続く】

アウトドアガイドにタコスの移動販売など、移住後、新たな仕事をどのようにして始めたのかについてはまた次回(vol.2)。お楽しみに。

五島市の移住情報はこちら

五島市公式サイト
http://www.city.goto.nagasaki.jp/ui-turn/

長崎県の移住情報はこちら

ながさき移住ナビ
http://nagasaki-iju.jp/

長崎県の移住にまつわる記事はこちら

キャンピングカーで移住先探しができるってよ in 長崎県 軽キャン大解剖!

平戸市でカフェを開いた力武秀樹さんの移住物語 全4回
>>https://cazual.shufu.co.jp/archives/tag/hirado_life02

平戸島でゲストハウスの準備している吉田さん夫婦の移住物語 全4回
>>https://cazual.shufu.co.jp/archives/tag/hirado_life01

text:george

【PROFILE/george】

茨城県東海村出身の32歳。インテリア雑誌、週刊誌、書籍、ムックの編集を経て、現在Webディレクター。4年前の朝霧ジャムに行って以来、アウトドアにハマる。テントはMSRのエリクサー3、タープはZEROGRAM。車を持っていないので、キャンプに行くときは知人の車に相乗りが常。なので、基本の装備は「軽くコンパクトに、友人の負担にならないこと」が信条


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