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奥多摩の自然に魅せられ移住した木工職人のライフスタイルストーリー

東京でも体感できる驚異の大自然! 奥多摩発のスタイルマガジンで、憧れのカントリーライフを疑似体験せよ!

 昨今、日本のいたるところで見かけるようになった地元密着型のフリーマガジン。それだけ、日本の地方にはそれぞれ発信すべきネタがあり、情報を発信したい人間がいるのだ。そんなローカルマガジンをいくつか眺めてみると、まるで商業誌のようにクオリティの高いものから、手作り感満載でゆる~いものまで、振幅も広い。多様な価値観をそのまま形にしたような自由度が、値段をつけて販売する雑誌と違って、また面白いのである。

 2015年春、下町の浅草から自然あふれる奥多摩へと思い切って引っ越した僕ら夫婦も、そんなローカルマガジンを作りたいと考えた。そこで立ち上げたのがこの「BLUE+GREEN JOURNAL」だった。美しく夢のあるビジュアルを前面に押し出したかったので、新聞のようなスタイルに。実用性に重きを置いたガイドブックのようなつくりは嫌だったので、一冊を貫くワンテーマを設定。少しでも記憶にとどめて欲しかったので、多少、読みづらくてもソリッドなデザインを優先させた。目指すのは、「一風、変わった」東京発のライフスタイルマガジン。大げさなメッセージを込めるつもりはないが、毎号、読者を少しづつ裏切りながら、楽しんでもらえる誌面を作れたら、と思っている。 

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 今後、年間2回のペースで発行する「BLUE+GREEN JOURNAL」。この項では、その誌面に掲載された記事、誌面には掲載できなかったものの、是非とも多くの人に読んでほしいネタを、少しづつ紹介していきたい。

奥多摩に魅せられた木工職人のストーリー

 第一回目は、01号に掲載した「18人の奥多摩物語」より、木工職人 羽尾芳郎さんのストーリー。

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静かな場所で、黙々と。

 JR青梅線古里駅近くの工房で一心不乱に、無垢の木材にカンナを滑らす羽尾さん。奥多摩で最も好きな場所はと問うと、「この工房」と即座に答えが返ってくるほど、現在の環境、ライフスタイルに満足しているとか。

「日曜日以外は朝9時頃から夜8時頃まで大体、ここで作業していますね。でも、本当は日曜なんていらないほどここにずっと居たいんです(笑)。分厚い木材から少しづつ、塊を削り出していくっていうのが木工の魅力。木には種類がたくさんあって、匂いも重さも、削った感じが違うっていうのも面白くてたまらない。裏山でとれた木を使って物を作り、それを求めている人に届けるっていう流れは、わかりやすくていいじゃないですか。ビジネスって昔はすべて、そういうスタイルだったわけですしね」 

 奥多摩に魅せられたのは、大学時代、カヌーをするため、御岳渓谷(みたけけいこく)にやってきたのがはじまり。その時の驚きを今でも鮮明に覚えているという。

「あの時は春先で、水の甘い匂いとか、森の香りにもうやられちゃって。その印象があまりに強くて、将来はここで生活できないかと考え始めるようになった。もともと何かを作ることが好きだったんで、木工はいいかもしれないと」

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 大学卒業後は一旦、一流電機メーカーに就職するも、同時に家具を作る学校にも通い始めた羽尾さん。奥多摩の自然の中で暮らすことを夢見ながら、木工の腕を磨いていった。そして5年ほどオフィスワークを経験した後、いよいよ木工を仕事にすべく、工房を借り、作業機械を導入。生活の大きな方向転換に挑戦を始めた。

「自分の思いがどこまで本気なのかを確かめるっていう意味もあり、思い切って会社を辞めた。机の上で数字と格闘するだけの仕事っていうのもピンときてなかったんですよね。物を作るセンスがあったわけじゃないんですけど、興味があるからとにかくやってみようということだけ。今でも木工って難しいなと思ってますけど、同時に、この上ない幸せも感じてます。僕にとってストレスは人と会うことによって生まれていて、そこから解き放たれて、静かな場所で黙々と好きなことに打ち込めている。木でできた机や椅子って驚くほど長く使える物じゃないですか。そういう道具を作れる仕事ってやっぱり楽しいし、自然の中で暮らしているとアイデアも生まれやすい」

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 現在の工房ももちろん雰囲気ある木造の建物。一日中、工房にいても、壁ごしに雨音やそよぐ風、季節の変わり目を告げる鳥や虫の声が聞こえてきて楽しい、と嬉しそうに話す。今後の目標、目指す未来についてはこんな答えが返ってきた。

「自分としては、これからも、ひっそりと木を触りながら静かに生活していきたい(笑)。でも、奥多摩がもっと活性化するといいなとは思っているんです。そんなに大きな産業はなくても、僕のように小さな商いをする人が少しづつ増えて、血の通う生きたまちであり続けてほしい。楽しいお店がいっぱいあるとか、子どもがたくさん遊んでいるとか、多くの人がここで生活してみたいって思えるようなまち。そういう場所で暮らし続けることが僕の理想なんです」

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photo:曽田夕紀子[ミゲル]
text:宇都宮浩[ミゲル]
PROFILE/株式会社ミゲル
企画立案から編集、ライティング、撮影までを行う、夫婦2人による編集プロダクション。御茶ノ水と奥多摩に拠点を持ち、TOKYOハイブリッドライフを体感しながら、本づくりを実践中。テーマは、トリップ、デザイン、アート、アウトドアからスポーツ、地域活性、メディカル、IRまで幅広く、深く。
http://miguel-web.info

【東京・奥多摩発のフリーマガジン「BLUE+GREEN JOURNAL」】
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2015年春に創刊した奥多摩発のライフスタイルマガジン。奥多摩町役場の強力なバックアップを得て、今後、年二回のペースで発行予定。奥多摩町役場、JR青梅線各駅、奥多摩町内観光関連施設、奥多摩町内飲食店、A&F(昭島アウトドアビレッジ内)、都内協力店、都庁観光情報センターなどで無料配布中。


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