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プロ直伝!初心者でも失敗しない”絶品の燻製”レシピをご紹介

燻製チャレンジvol.1 ”基本の燻製”

アウトドア、インドアを問わず、いま“燻製”に注目が集まっている。特にアウトドアでは、調理中の煙やニオイを気にすることなく楽しめるとあって人気が高い。最近では初心者が手軽に燻製を作れるツールも登場していて、興味のある方も多いと思う。

そこで、おしゃれな燻製用のスモーカーで知られるアペルカの亀山 桂さんに、作り方を教わることにしてみた。2回シリーズとなる本企画、第1回は“基本の燻製”からチャレンジしてみたい。

手軽に使えるオシャレなコンパクトスモーカー

今回の燻製づくりは、アペルカの『テーブルトップ スモーカー』で行なった。この製品は鍋状の本体とスモークチップの受け皿、網、ふたがセットになっていて、卓上ガスコンロでも使用できる。ふたのつまみを回すと、ふた上部から煙を逃がす穴の開閉ができる設計だ。

専用の収納袋に加え、スモーク用のチップとウッド、レシピブック付きなので、食材を用意すればすぐに燻製づくりに取りかかれる。なお、コンパクトながら、チップとウッドの両方に対応している。15,000円(税抜き)

燻製の基礎知識をおさらい

アペルカではインスタグラム(@apeluca)を通じ、連日、燻製レシピを発信中だ。同ブランドの広報、亀山さんは、毎日のようにユニークなレシピに取り組んでいるだけあって、燻製についての知識も経験も豊富。そこで燻製の基礎知識を教えてもらった。

基礎知識① 食材の乾燥

燻す前に常温に戻し、余分な水分を抜くために30分〜1時間ほど風にさらして乾燥させることが重要。

そして、燻製中もときどき様子を見ながら食材から出てくる水分や脂分をキッチンペーパーでふき取るとよい。アペルカのテーブルトップスモーカーはコンパクトなので、ふたについた水滴やタールもこまめにふきとるとよい。

食材表面に水分が残っていると色づきが悪く、苦味や酸味の元となってしまうのだ。

基礎知識② 燻製の種類

燻製には、加工時の温度によって冷燻、温燻、熱燻がある。冷燻は40℃以下の低温で燻すのだが、下準備から完成まで2〜3週間かかるので初心者にはハードルが高い。

初心者でもやりやすいのは残りの2つ。温燻は50〜80℃の温度でゆっくり時間をかけて燻す方法で、所要時間は1時間〜2時間ほど。熱燻は温燻よりもさらに高い80〜120℃で一気に燻す方法で、所要時間は10分〜1時間ほど。アペルカでは、短時間でできることと、手軽さから熱燻レシピを紹介することが多いそうだ。

基礎知識③ チップとウッドの違い

スモークに使うチップ

ウッドは、直接着火して使用する

煙で食材を燻すときに使うのがスモークチップまたはスモークウッド。チップは鍋の底にのせてバーナーやコンロなどで間接的に食材を加熱する。一方、ウッドは直接火を着けて使用する。

「チップは短時間でたくさん作るときや、生の食材に火を入れたい場合に向いています。ウッドはナッツ、たらこなどそのまま食べられる食材に使うとよいでしょう」(亀山さん)

基本は、温燻にはウッド、熱燻にはチップと覚えておくとよい。燻製に使われる木材は、サクラ、ブナ、ヒッコリー、りんご、ナラなどがあり、樹種によって煙の風合いが異なる。香りの強さや傾向によって肉に合う、魚に合う、クセの強い食材に合う、万能タイプなど使い分けがされている。

初心者でもチャレンジしやすい燻製の基本4種

今回はオールマイティなサクラのウッドまたはチップを使ってできる、基本の食材を4種類、紹介してもらった。燻製のステップは、必要に応じて味つけをして、乾燥させ、燻す、それだけだ。

【レシピ】燻製チーズ

「6Pチーズや、プロセスチーズの塊など溶けにくいものが適しています。クッキングシートをチーズより少し大きめにカットして、食材の下に敷いておくとうまくいきます」(亀山さん)

プロセスチーズをコロコロしたひと口サイズにアレンジしたもの。上に燻製したコショウを振ることでよりいっそう深みのある味わいに。

作り方(温燻)

 チーズを常温に戻し、表面を30分ほど乾燥させる。

 本体の穴をふさがないように底にアルミホイルを敷き、着火したスモークウッドを入れる。網にクッキングシートを敷いてチーズをのせてふたをする。このとき、ふた上部の穴は開けておく。

 チーズ表面とふたの裏側につく水滴を30分ごとにふき取りながら、2時間燻製する。

こちらもプロセスチーズ。スティックタイプにアレンジすると、違った雰囲気が楽しめる。

燻製した6Pチーズにコショウ(これも燻製してある)を振りかければ、シャレた一品ができ上がる。

【レシピ】燻製ソーセージ

「種類はなんでもOK」と亀山さんがオススメするのがソーセージ。もともと味つけがしっかりしたものだけに、サイズや種類にこだわらず、いろいろと試してみたい。

ウインナーの燻製。食材そのものが加熱するだけでよいものなので、これは特に失敗がなさそう。

作り方(熱燻)

 食材を常温に戻し、表面をキッチンペーパーで拭き、30分ほど乾燥させる。

 チップ皿にスモークチップを入れて、その上に軽く丸めてしわをつけたアルミホイルを油の受け皿として乗せて本体に入れる。ふたをしてふた上部の穴を半開にして強火にかける。煙が出たら網の上にソーセージを置く。

このようにチップの上にアルミホイルを敷いて、チップに脂が落ちないようにする。

 上部の穴を半開にしたまま中弱火で10分ほど燻製する(ときどきキッチンペーパーで浮いてきた水分や脂分をふき取る)。

【レシピ】ハーブベーコン燻製

「ブロックタイプで多少厚みのあるもののほうがいいと思います。ローズマリーの枝を1本添えるのがポイントです」(亀山さん)

ハーブ風味のある燻製となり、ワンランク上の仕上がりに。

作り方(熱燻)

 食材を常温に戻し、表面をキッチンペーパーで拭き、30分ほど乾燥させる。

 チップ皿にスモークチップを入れて、ローズマリーの枝を1本添える。その上に軽く丸めてしわをつけたアルミホイルを油の受け皿として乗せて本体に入れる。ふたをしてふた上部の穴を半開にして強火にかける。

 煙が出たら網の上にベーコンを置く。上部の穴を半開にしたまま中弱火で12分燻製し、裏返して3分間燻製する。

ときどき食材の水分、脂分をふき取るのも燻製を成功させる秘訣。ハーブは、肉に合うタイムやセージ、オレガノもオススメとのこと。

【レシピ】スモークナッツ

ナッツは燻製の定番中の定番。

「普通のミックスナッツだけでなく、マカダミアナッツを追加するといいですよ。マカダミアナッツは脂分が多いので、燻製するとおいしさが際立ちます。ほかにカシューナッツもオススメ。ピスタチオは殻がついているので単独での燻製に向いています」(亀山さん)

作り方(温燻)

 本体の穴をふさがないようにアルミホイルを敷き、点火したスモークウッドを本体に入れる。

 網の上にミックスナッツを乗せ、ふたをする。このときふた上部の穴は全開に。

 スモークウッドの熱がまんべんなく当たるように5分ごとにナッツを混ぜながら15分燻製する。ナッツを混ぜないと焦げてしまうことがあるので注意して。

実はおいしい! ほかにはこんな食材の燻製もあり

ここまでは、基本の食材をご紹介したが、ほかにも燻製におすすめの食材はまだまだある。ということで、簡単にご紹介をしてみたい。

ゆでたまご

「ゆでたまごを燻製する前に麺つゆに漬けたり、煮たりして味をつけておくと、さらにおいしくなります。たまごの底をカットして立たせて燻製すれば、仕上がりがキレイです」

たまごは10分程度の燻製(熱燻)でOK。底をカットして立たせることで、きれいに色づかせることができる。途中で、ふたを開けて出てきた水分をふき取ること。

かまぼこ

亀山さんによれば、かまぼこはどんなものでも燻製でさらにおいしくなる食材。そのまま食べられる食材だけに、こちらも燻製初心者が安心して取り組める。

かまぼこ丸ごとと輪切りのちくわを燻製(熱燻)に。燻製の時間は約10分ほど。もともと練り物はおつまみの定番だけに、お酒が進むこと間違いなし。


梅雨も明けて、いよいよキャンプがいちばん盛り上がる夏の到来だ。いつものバーベキューもいいけれど、燻製にチャレンジすればキャンプの新しい楽しみ方が広がるだろう。次回は夏に最適な燻製メニューを紹介するので、どうぞお楽しみに。

取材・文/T.Kawata

取材協力/アペルカ

アペルカのHP http://apeluca.jp/

アペルカ テーブルトップスモーカー詳細

サイズ 全長23×幅18×高さ22cm
素材 本体:鋼板(シリコン樹脂塗装) 蓋、内蓋、網:ステンレス銅 つまみ:ウォールナット(天然オイル塗り)
重量 830g
日本製
付属品:収納布袋、レシピ冊子、スモークチップ50g、スモークウッド100g


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