× CLOSE

10年以上前のフリースいくらで売れる? 中古アウトドア用品店の買取を体験

中古アウトドア用品店「マウンガ」の買い取りを体験!

そろそろキャンプのベストシーズンの到来です。ギアやウェアの準備・メンテナンスはみなさん、お済みでしょうか?

春からのキャンプに際し、増えすぎたキャンプ道具を見直してみることにしてみました。私同様、せっかく買ったけれど、あまり出番がないまま、使わなくなってしまったアウトドアのギアを抱えている方も多いと思います。

このまま道具が増えすぎるのは考え物。一方で、最近は中古アウトドア用品店が普及しているのが気になっていました。そこで中古アウトドア用品店のパイオニアである「マウンガ」に協力をお願いし、実際の店舗の様子を取材してみることに。

聞けば、代表の遠藤浩史さんは大のアウトドア好き。お店開店までの経緯や、アウトドア歴も非常に興味深いものでした。

10年以上前のフリースジャケットを持ち込んで査定を体験

今回はマウンガ吉祥寺店(東京都武蔵野市)へ。JR吉祥寺駅から徒歩5分ほどでお店が見えてきます。店には思っていた以上にウェア、リュック類が多いのに驚きました。ひとつひとつ、ていねいに状態が書かれたタグが付いているので、買う際に安心です。

今回は、お試しということで、着用しなくなったモンチュラのフリースジャケットを持参。たしか10年ちょっと前に買ったアイテムです。あまり着ることがなかったので、状態のよさには自信あり。購入金額は、25,000円くらいだったように思います。(※マウンガでは宅配による買い取りも行っています。詳細はHPにて)

買ったもののあまり出番がなかったフリースの買い取りをお願いしてみることに。

「これは2007年の製品ですね。タグを見ると製造年がわかるんですよ」と遠藤さん。ほかのさまざまなブランドについても、製造年がわかるのだとか。さすがプロ! ていねいに状態や機能性を確認していきます。

遠藤さんが生地に顔を近づけているので、もしやニオイが……? と、心配していると、「いえ、息を吹きかけてウインドブロック(防風仕様)かどうかをチェックしています」とのこと。

その場で細部までチェックしながら製品の情報や状態をパソコンに細かく入力していきます。査定中は、店内で待っていてもいいし、量が多ければ預けておいて終わったら電話で連絡を入れてもらうのもOK。

10年以上前に買ったフリース 気になる査定額は?

5分ほどの査定のあと、いよいよ買い取り価格が決定。10年以上前に購入したモンチュラのフリースジャケットの査定額は、なんと3000円! 査定は製品の状態によって、未使用、A、B、C、Dの5段階の評価があり、今回のアイテムはB評価でした。

査定時に作成された書類には「袖口の毛玉少し有/その他概ね良好」との記載がなされていました。金額に納得すれば、その場で買い取りが決まります。思っていた以上に査定が高額だったため、今回は即買い取りを依頼。買い取り時は、書類に売り主の情報(住所、氏名など)の記入と、身分証明書が必要です。

遠藤さんに聞いたフリースの状態のチェックポイント

・毛玉の有無
・腰と襟回りの傷み(起毛が寝ているなど)
・火の粉の穴の有無(焚き火の火の粉で空くことが多い)

買い取りは実用面をチェック 希少性は考慮しない

マウンガの買い取りは、あくまで実用性で査定が決まるのが特徴。コレクターズアイテムのようなものでも、希少価値は評価材料にならず、あくまで状態でしか査定されません。そのため、希少価値のあるものが掘り出し価格で売られていることもあります。

掘り出しものの一例を拝見。パタゴニアの前身であったシュイナード エクイップメントのリュックサック。こうした貴重なアイテムを、楽しみにしている常連客も多いとか。

パーツだけ買い取る場合も

遠藤さんの理念は徹底していて、そのままでは使えない製品でも分解してパーツだけを買い取り、リサイクルに努めています。

たとえば、ソールの剥がれた登山靴はパーツ、靴ヒモ、インソール、金具に分けて買い取り。また、劣化したテントは生地とフレーム、ファスナーなどに、分解して販売したり、ほかに不足のある製品に転用したりして、なんとか捨てずに済むように配慮しています。もちろん、リサイクルパーツが使われている製品は、ていねいに説明を添えて再販売されています。

製品の買い取りはキャンプ・登山関係であれば基本的にはなんでもOK。買い取られた製品は、洗濯やメンテナンスを施してから店頭に並べられます。

ロープやカラビナなど、命にかかわるものは、登山用途ではない前提で販売。最近では古い登山ロープを平らに巻いて座布団に加工したり、物干し用ロープに使ったりする方もいるのだとか。

買取品の一例。こちらはトレッキングポール。先端が傷みやすいのでゴムキャップを外して状態を確認。先端がさびている場合は、ヤスリ掛けをしてきれいにメンテナンスをする。

オーストラリアでアウトドアに目覚めた遠藤さん

ここまで「マウンガ」についてご説明しましたが、代表の遠藤さんは、CAZUAL読者も気にならずにいられない経歴の持ち主でしたのでぜひご紹介を。

遠藤浩史さん。1981年生まれ。本店のある御岳(東京都青梅市)在住で、アウトドアが暮らしの一部になったライフスタイルを実践している。

自然の豊かな東京都青梅市在住の遠藤さんは、「毎日外で遊びたい」性分だそうで、山登りや、友達のキャンプに参加して、その足で仕事に向かうこともあるというから驚きます。

高校生まではサッカーと水泳をしていた彼がアウトドアに目覚めたのは、18歳のとき。2年半のワーキングホリデーでオーストラリアに滞在し、そこでサーフィンや川下りを経験したことがきっかけでした。

オーストラリアではラフティングガイドの仕事もしていて、充実したアウトドアライフを過ごしていたのです。

自宅そばの多摩川で、川下りを楽しむのも遠藤さんの日常。

「21歳で日本に帰国してからも、サーフィンにキャンプと、マルチにアウトドアを楽しんでいました。登山は近場から奥多摩のほか、雪山にも出かけますよ。でも、激しいだけでなく、のんびりするのもアウトドアだと思っていて、井の頭公園(東京・吉祥寺)でシートを広げて、お茶をするのも好きです。オーストラリアのケアンズでは海沿いに、電気で使えるバーベキューテーブルが設置されていて、誰でも使えます。入念な準備をするわけでなく、『ちょっとバーベキューに行かない?』といったカジュアルさで、アウトドアが身近なのは、いいなと思っていました。日本だと準備が大変ですよね」。

青梅の赤ぼっこから、雪の西穂高(写真)まで、幅広く登山を楽しむ遠藤さん。

2012年にマウンガをオープン

そんな遠藤さんが、マウンガをスタートしたのは2012年。もともとアウトドア好きの仲間うちで、使わなくなったものを交換しあうなどしているうち、「なぜアウトドア用品には中古専門店がないんだろう。中古車や古本はお店があるのに」と思ったのが始まりだったといいます。

「僕たちのような受け皿がないと、まだ使えるものが捨てられてしまいます。捨てるよりは受け皿があったほうが圧倒的にいいと思うんです」

店頭の看板には「To The Next Hands(次の手へ)」のメッセージが。“使わなくなったギアを次の使い手に繋ぐ”、そんな思いを持っている。

また、遠藤さんは3年ほど前から、売り上げの一部を森林環境保護団体(東京美林倶楽部)に寄付する活動を始めました。お客さんのなかには、買い取り金額の全額を寄付してほしいと申し出る人が出てくるなど、活動は周囲にも広がっています。

今後の中古アウトドア用品は?

いまでは、初期費用を押さえたい初心者から、コアなキャンパーまで、幅広い人たちがマウンガを利用しています。

「キャンプ・登山用品の中古市場が成長してきたことで、選択肢が広がっています。(開業した)7年前はアウトドア用品の中古専門店がなくて、ブランドや状態がよく理解されないまま、何でも扱うリサイクルョップに中古品が売られていました。そこから徐々に中古アウトドア用品店が浸透して、いまは『シュラフなど身体に触れるものは新品がいい』『テントは中古でも気にしない』というふうに、アウトドア用品の選び方はバリエーションが増えています。これはよい流れですね」

キャンプだけでなく、登山用品など幅広いアウトドアギアを扱っている。

遠藤さんの話を聞いていて、ただのアウトドア好きでも、ビジネスと割り切っているわけもないことがよくわかりました。使わなくなったものが、必要としている人の手に渡り、新しい循環が生まれる。そんな理念を聞くと、ぜひ応援したくなります。

自分のキャンプ道具やウェアを見直して、あなたもその流れに参加してみてはいかがでしょうか。

取材協力:マウンガ吉祥寺店

住所/東京都武蔵野市御殿山1-3-9
営業時間/11:00~21:00
営業日/無休(臨時休業の際はホームページ内のカレンダーに記載)
TEL/0422-24-7630
https://www.maunga.jp/
※ほかに御岳本店(東京都青梅市)、奥多摩店(販売のみ)、オンライン販売あり

取材・文/Beautiful Camping
【PROFILE/Beautiful Camping(ビューティフルキャンピング)】
本業はメンズファッション誌、ファッション広告の編集・執筆。2011年春から、キャンプ空間をスタイリッシュに演出する楽しみ方「ビューティフルキャンピング」を広めようと活動中。
HP http://beautifulcamping.net/
Facebook https://www.facebook.com/BeautifulCamping
Instagram https://www.instagram.com/beautiful_camping/


  • この記事が気に入ったらcazual(カズアル)に いいね! / フォロー しよう

  • 外遊びにはやっぱりスニーカー

    外遊びにはやっぱりスニーカー
  • テント選びに迷ったらチェック!

    テント選びに迷ったらチェック!

新着記事





PAGE TOP
COPYRIGHT © SHUFU TO SEIKATSU SHA CO.,LTD. All rights reserved.