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テンマクが開発するBLACK SUMMIT GG8の開発秘話を独占インタビュー!特許出願中の革新的な自在性が話題に!

JACOB LOGGEVEENの秘密が明らかに!

 

2020年末にtent-Mark DESIGNS(テンマク)からBLACK SUMMIT GG8(ブラックサミット ジージーエイト)の販売情報がアナウンスされましたが、発売前から大盛況のようです。

そこでCAZUALでは、発売直前に開発者・野上真一さんのインタビューを決行しました。

まだ知られていないマル秘情報満載でお届けします!

なお、以下がテンマクからアナウンスされている情報です。

多彩な設営ができる、ツインポールシェルター
JACOB LOGGEVEENとのコラボレーションモデルが登場。
シックな色合いとビジュアルが目を引きます。
様々なバリエーションで設営が可能。
コットを最大8つ入れることができる広々とした作り。
張り出しポールを使えばさらに空間を広く使えます。

BLACK SUMMIT GG8プロダクトサイト
https://www.tent-mark.com/black_summit_gg8/

いきなり核心に迫る

CAZUAL
いろんなサイトでBLACK SUMMIT GG8の情報がアップされ注目を集めていますが、どのサイトを読んでみても「JACOB LOGGEVEEN(ジェイコブ ロガビーン)って何?」って感じになってますね。

オランダの探検家に由来するとかのウワサもありますが、テンマクが正式に発表しているようではありません。

そこでいきなりですが、その核心に触れていいですか?

 

JACOB LOGGEVEEN

ブランドネームであり、オランダの探検家に由来するというのは正解でもあり、不正解でもあります。

 

CAZUAL
謎が一層深まる、よくわからない回答ですね。

 

JACOB LOGGEVEEN
オランダの探検家はJACOB ROGGEVEENで、テンマクから発売されるのはJACOB LOGGEVEENとのコラボレーションモデル。

スペルがRとLで一字違いです。

 

CAZUAL
それだったら、まったく不正解じゃないですか!!

 

JACOB LOGGEVEEN
ある意味、ルーツはそこにあると言えるんです。

 

CAZUAL
また複雑ないいまわしですね。

 

JACOB LOGGEVEEN
そう、複雑なんです(笑)。

 

CAZUAL
そこを、わかりやすく教えていただけますか?

 

JACOB LOGGEVEEN
テンマクのサイトでコラボレータープロフィールに書いてあるとおり、ジェイコブ ロガビーンは架空の人物です。
プロフィール https://www.tent-mark.com/collaboration/jacob_loggeveen/

 

CAZUAL
架空の人物なのに、オランダの探検家に由来していると?

 

JACOB LOGGEVEEN
Rの方のジェイコブ ロガビーンは大航海時代にイースター島を発見するのですが、僕が高校生のとき英語の教科書にそのRのジェイコブ ロガビーンが題材となっていたんです。

当時、トレッキングやツーリングに行ってはテント泊や野宿をしてたので、探検家にどこか憧れを抱いていたんですね。

とはいっても、世界中すでに探検し尽くされているのが現状ですよね。

 

ジェイコブ ロガビーンは大航海時代の終焉期に登場する人物。

でもクリストファー コロンブスを筆頭にヴァスコ ダ ガマ、フェルディナンド マゼラン、アベル タスマンといった歴史に名を残した探検家たちによってすでに世界中が探索し尽くされたあとでも彼は航海を続け、やがてイースター島を発見する。

 

教科書には載っていないそんな歴史的背景も授業で教わり、自分もそんなロマンを求めた諦めの悪い人でありたい、いつかどこかでジェイコブ ロガビーンという名を使おうと高校生ながらに思ったんです。

だから由来しているといえば、由来してるんじゃないですかね。

 

CAZUAL
でもLの方のジェイコブ ロガビーンは、架空の人物なんですよね?

 

JACOB LOGGEVEEN
はい、そうです。

Lのジェイコブ ロガビーンは、僕が20年以上前からいろんな雑誌に書いている小説「ヒツジ飼いの冒険」に登場する人物。

初出は2000年に発行された「旅学」という読み物雑誌です。

 

CAZUAL
ジェイコブ ロガビーンが主人公ですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
主人公ではありませんが、キーマンであることは確かです。

 

CAZUAL
キーマンであるLのジェイコブ ロガビーンのモデルとなっているが、Rの方のジェイコブ ロガビーンなのですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
それは違います。

「ヒツジ飼いの冒険」を書きはじめる前、Lのジェイコブ ロガビーンのプロファイリングを考えたときにインスピレーションを受けたのはレオナルド ダ ヴィンチです。

彼は芸術家として後世に残る作品をたくさん残しています。

と同時に、さまざまな分野の学問に長けた人物でもあり、その知識を凌駕する空想力を持っていました。

誰も見たことのない想像だにしない飛行機やヘリコプター、自然エネルギーの科学的利用方法を仮想ですが理論立ててスケッチとして残したのです。

Lのジェイコブ ロガビーンも同じくさまざまなものを想像し、スケッチとして残したという設定です。

レオナルド ダ ヴィンチと異なるのは芸術家ではなく、生没不詳なのでどの時代に生きたか定かではないけれど探検家だったということです。

 

CAZUAL
「ヒツジ飼いの冒険」を読むと、ジェイコブ ロガビーンとは何者かが詳しくわかるんですね?

 

JACOB LOGGEVEEN
僕の頭の中では完結しているのですが、残念ですがまだまだ最初の方しか書けていないんです。

 

CAZUAL
20年以上も経ってて?

 

JACOB LOGGEVEEN
そうなんです。

僕がかかわった雑誌はなぜか休刊になるというジンクスがあるので、思うようには進まないんです(笑)。

実際に、僕自身が編集長を務めたアウトドア雑誌も2つ休刊になっています。

1つは僕が編集長のときに、もう1つは編集長退任後に何人かの編集長を経て休刊に。

 

CAZUAL
編集長を務めた雑誌がすべて休刊って、ある意味呪われていますね?

 

JACOB LOGGEVEEN
すべてじゃないですよ(焦)。

いくつかの雑誌はいまも定期刊行しています。

でも残っているのは現在の編集部の頑張りであって、僕の力ではないですけどね(笑)。

「ヒツジ飼いの冒険」に関しては掲載誌や出版社を変えても、ことごとく休刊になりました(爆笑)。

 

CAZUAL
だから途中なんですね。

 

JACOB LOGGEVEEN
出版社に頼るというどこか他人任せにすると、自分の力では及ばない社の方針という大きな力に負けて休刊に追い込まれ、続けられなくなるという結果が待っている。

だから他人任せにしないようにと30年近い付き合いになる、たか坊(編集部註/堀田貴之さん:「バックパッキングのすすめ」や「一人を楽しむソロキャンプのすすめ」などの著者)とON THE HILL MAGAZINEというウェブマガジンを立ち上げたんです。

そこで「ヒツジ飼いの冒険」をスピンオフから書きはじめるんですが、今度は怠慢力というどうにも抗えない巨大な力に負けて、筆が止まっちゃってる状態(苦笑)。

ほかの著者は確実に連載を重ねているのに、発起人の僕とたか坊は更新が滞ってる。

2人とも出会った30年前とまったく変わらず、怠け者のままです。

 

CAZUAL
ではあらためて、ジェイコブ ロガビーンと今回テンマクから発売されるBLACK SUMMIT GG8のJACOB LOGGEVEENとは、どのような関係があるんですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
ジェイコブ ロガビーンが想像し、スケッチに残したギアのひとつがBLACK SUMMIT GG8であるという設定です。

 

量産化に向け3年かけて修正

CAZUAL

ギアの開発に関しては今回のBLACK SUMMIT GG8がはじめてですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
量産化テントという意味でははじめてですが、少数ロットなら過去にも開発したことがあります。

僕自身、レオナルド ダ ヴィンチのように想像したものを理論立てて、スケッチするのが好きなんです。

それはテントに限らず。

 

CAZUAL
テント以外もですか!?

 

JACOB LOGGEVEEN
30年くらい前は海外でアドベンチャーガイドをしながら、メーカーからサポートを受けてシーカヤックの開発もしていました。

あえて台風の大荒れの海に漕ぎ出し、どんな挙動が現れるか、どこにダメージを受けるかなどのテストを繰り返していました。

冒険用に開発を続けたシーカヤックはシグネーチャーモデルが登場するほど、僕もメーカーも本気で臨んでました。

 

CAZUAL
テント開発もそのころからですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
そのころは市販されているテントをメーカーに依頼して、部分的に仕様を変えるなどの特注品を作ってもらってました。

そのアイデアが採用され、市販化されたモデルもあったりします。

実際に最初から線を引いてテントを作りはじめたのは1999年からです。

 

CAZUAL
そんな前からなんですか!?

 

JACOB LOGGEVEEN
まだパーゴワークスをやりはじめるずっと前のテツ(編集部註/パーゴワークス代表:斎藤徹さん)に、家庭用ミシンで縫ってもらって。

現在のようにネットを利用すればテント素材を簡単に手に入れられるような時代ではなかったから、吉祥寺のユザワヤで使えそうな生地を選んだりとか。

それでも完成度はすごく高くて、20年以上経ったいまでも通用するデザインですが、「いまだったら、もっといい素材で作れる!」と、テツに会うたび言われますね。

 

CAZUAL
それって、まだ残ってますか?

 

JACOB LOGGEVEEN
いろいろな事情があって細部までお見せすることはできませんが、大切に使ってます。

 

CAZUAL
ではご自身でデザインして、誰かに縫製していただくというスタイルで開発を続けたんですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
そうですね。

縫製工場で作ってもらったりとかもしてましたが、1つだけ作ってもらうとすごく高くつくんです。

だから次第に、妻に縫ってもらうようになって。

でも縫いはじめの説明が足りないから途中で修正を加えてもらうような二度手間とか、縫い上がってテストをしてみると当然改善が必要なところも見つかる。

彼女だって忙しいわけですから、こっちの趣味にずっと付き合っていられない。

そんな理由で自分でデザインして、自分で縫って、自分でテストして自分で改善して使用する自己完結スタイルになったのが10年くらい前です。

アイデアはあっても個人で開発しているときは十分なパーツが手に入らない。プロトタイプ制作の段階ではこういった極小のGフックが手に入らず、奥さまのストラップレスブラから拝借したフックを使用したんだとか。

CAZUAL
どのくらいの頻度でテント開発をしてるんですか?

 

JACOB LOGGEVEEN
アイデアをスケッチしたり、設計図を書いたり、1/100模型を作るのは日常的にやってるけど、実際に人が入って使えるテントとなると、年に1張りくらい。

1年に1ヶ月まったく仕事をしない時期を設けて、集中的に作るんです。

その集中した1ヶ月間にまた次のアイデアが閃いて、1年かけて練り上げ、カタチにするといったルーティーン。

BLACK SUMMIT GG8は2017年に作ったモデルです。

それがWILD-1の目にとまり、量産化に向け3年かけて修正を加え、今回の発売となったんです。

製品スペック

BLACK SUMMIT GG8
特許出願中
素材 ポリエステルオックス210D(表面撥水加工)
カラー ロイヤルブラック
耐水圧 1,500mm
収納サイズ 約580×220×220(高)mm
組み立てサイズ 約4,680×4,680×2,340(高)mm
総重量 約8.47kg(デイジーチェーン/ペグ/張り綱/収納ケース含む)
付属品 張綱×8、張綱用カラビナパーツ×8、ペグ×18、着脱式ペグ用ループ×18、デイジーチェーン×1、収納ケース×3
価格 49,800円(税抜き)

JOHN AND POLE 180
構成 4節:約130~180cm(5cm刻みで調節可)
収納サイズ 約Φ29mm×61.5cm(キャップ付き)
重量 約550g
材質 アルミ合金
価格 4,200円(税抜き)

JOHN AND POLE 180

JOHN AND POLE 250
構成 6節:約170~250cm(5cm刻みで調節可)
収納サイズ 約Φ41mm×64.5cm(キャップ付き)
重量 約1120g
材質 アルミ合金
価格 7,800円(税抜き)

JOHN AND POLE 250

BLACK SUMMIT GG8プロダクトサイト

人気テントは売り切れて買えない可能性もあるtent-Mark DESIGNS

発売前のアナウンスをプロダクトサイトで要チェック!

https://www.tent-mark.com/black_summit_gg8/

インタビュー後編/「開発秘話」へ続く

お問い合わせ先

株式会社カンセキ WILD-1事業部

電話 028-651-0570(平日9:00~18:00)

メール support@wild1.co.jp

テンマク公式サイト https://www.tent-mark.com


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